ユカリの雑記帳

ジャンプの感想をメインに書いてます

ぼくたちは勉強ができない114話、緒方理珠の「自分が嫌い」という言葉には色々なものが詰まってる(週刊少年ジャンプ感想/2019年28号)

ぼくたちは勉強ができない

 

センター試験一か月前だというのに勉強せずにうどん食べてる登場人物たちは流石というかなんというか。試験の前に勉強せずに別のことをやりたくなってしまうのは悲しい人間の性なんで仕方ないと言えば仕方ないんですが。

 

それにしても、今まで成幸のコスプレに対して過剰に反応するキャラクターと言えばうるかだったわけですが、今週はさらっと文乃がその枠に入ってきていて、いやもう君成幸への気持ち隠す気ないよね……、という気持ちに。

 

リズの胸をチラ見してしまって視線を逸らす成幸君を見たら、かつての文乃だったら「うぅ、巨乳め! ファッキンだよ!」くらいは思いつつも、うるかがどういう反応をするかに注意を向けていたでしょうに。いつの間にやらうるかと共に負のオーラを放つように。これが成長なのかどうかはわかりませんが、文乃の気持ちも確実に変化しているとわかる良い一話でしたね。

 

他のキャラから突っ込まれることはないですけど、最近は常に「成幸君」と名前で呼んでますし、どうにも文乃は「自分の気持ちを隠す」というよりは「成幸と距離が近づきすぎてしまったときに友情を思い出してブレーキがかかる」感じみたいですね。……いやまあ思い返すと大抵の場面でそのブレーキはぶっ壊れてるか存在を忘れ去られていたような気がしますが、それだけ成幸への気持ちが大きくなってきたということなんでしょう。

 

このままいくと勢いで成幸と付き合った後、「しまった、二人の気持ちが!」なんて言い出す文乃が見れる日が来るのかもしれないですね。

 

 

と、文乃の話はここまでにして、今回から始まったリズルートの話でもしましょう。

 

私はりずの性質的に「個別の話を作りづらいんじゃないか」と思ってたんですけど、こういう方向で個別ルートが来るんですね。

 

今週明かされたりずの気持ちですが、「自分が嫌い」と言い出したのはすごく納得しました。というのも、彼女の夢だけ「現在の自分の否定」なんですよね。

 

例えば、うるかは「水泳が好きだから更なる高みに行きたい」という夢を持っていますし、文乃は「かつて母と夢見た新しい星を探したい」という夢を持っています。小美浪先輩は「診療所を継ぎたい」ですね。この三人は憧れや好きなものに対してぶつかっていく、言うならば「今の自分にプラスする夢」となっています

 

この三人の夢と比べて、りずの夢は「(今の自分では分からない)人の気持ちが分かるようになりたい」というものです。彼女の持つ夢は、「できていないのが嫌だからこそできるようになりたい」という方向の夢なんですよね。いうならば「自分のマイナスをなくす夢」。やりたいことがあるというよりも、「できない自分を何とかしたい」というもっと切実な夢だと思います。私自身こういう夢をモチベーションに生きてきたので、りずの気持ちぼんやりとわかります。

 

だからこそ、彼女が「自分が嫌い」という方向で話を持ってきたのがすごくよくわかるし、この一言は、初期から一貫して描かれてきた「人の気持ちが分かるようになりたい」という願いともリンクしているなと思います。彼女は「人の気持ちがわからない自分が嫌い」なんでしょう。日本社会は「人の気持ちが分からない」人への当たりがきついですし、彼女自身そのことで嫌な思いをすることも多かったのでしょう。煽り文では「意外な一言」と書かれていましたけど、よくよく考えると意外でも何でもないんですよね。

 

そのうえで、彼女が「自分が嫌い」というのを言語化できるようになったことは、ひとつ大きな成長だと思うんですよ。

 

未だに彼女は周囲から自分への好意に対して無自覚ですが、それでも自分の気持ちだけでもわかるようになっただけで大きな変化でしょう。なにせかつてはキスに対して首をひねっていたくらいなんですから。

 

ついでに言うならば、この「自分が嫌い」という一言から始まるりずの個別ルートは、りずの内面へと深く踏み込む話になるというわけで。つまり、りずの中で今大きな存在となりつつある「成幸への恋心」にも触れられる話となっていくのではないか、と思っています。未だに彼女は成幸への気持ちを自覚してるんだかしてないんだかよくわからない状態ですし、そのあたりにも触れられるんじゃないでしょうか。

 

というわけで、いよいよもって始まったりず個別ルート。導入の仕方が意外だけど納得するような形だったので、今後の展開が非常に楽しみです。

 

五等分の花嫁 新宿POP UP SHOPで謎解きゲームやってきました(日記)

 

本日は【五等分の花嫁 POP UP SHOP in 新宿マルイ アネックスver.2】 に行ってきました。

 

 

これですね。本当はスタートした当日に行きたかったんですがどうにもならず、今日ようやく行くことができました。大変うれしい。

 

「五等分の花嫁」はマガジン作品なんですが、前クールのアニメを何故か6話から見てドはまりし、最近はずっと「五等分の花嫁……五等分の花嫁……」と呟くヤバい人になってます。いや本当に面白い。

 

「五等分の花嫁」は、勉強できない五つ子たちに主人公の風太郎君が勉強を教えるという、あらすじだけ見ると「ぼくたちは勉強ができない」と似たような感じのラブコメです(中身は全然違いますが)。ちなみに私は、ぼく勉は読んでて幸せになれる作品で、五等分の花嫁は読んでて楽しくなれる作品だと思ってます。あと作者の先生方がとても仲良いです。

 

というわけで、今週用事にまみれていた私はジャンプの感想を放り投げ、「ヒャッハー五等分だー!」と叫びながらイベントに行ってきました

 

 

さて、「五等分の花嫁 POP UP SHOP」ですが。

 

個人的な感想として、メチャクチャ謎解きイベントが面白かったです

 

いやなんと驚くことに、このイベント、物販だけでなくリアル謎解きゲームできるんですよね。参加するためには物販で売っているクリアファイルを買うだけ。おひとつ1620円(税込み)。

 

クリアファイルに1620円!? と思うかもしれませんが、謎解きした後なら「なるほど納得の値段だ」となるかと思われます。少なくとも私はそうなりました。

 

本当に、肝心の謎解きのクオリティがとても良い。

 

正直舐めてた部分があって、「そこまで謎解きのクオリティは高くないのでは?」なんて思っていたのですが、全くそんな事はありませんでした。

 

むしろ凄くバランスが良くて、普段謎解きをしない私でもちゃんと解ける。が、かといって簡単すぎるわけでもなく、きちんと悩んだうえで答えにたどり着ける歯応えのある内容でした。単純に楽しい。

 

難易度としては、伝わるかはわかりませんが某グランブルーファンタジーの「謎ブル」より少し簡単め、といった感じでした。

 

そして何より、原作ファンが思わず唸る仕掛けがあって、そこから原作リスペクトしか感じないんですよね。本当に五つ子愛に溢れた謎解きゲームでした

 

 

ちなみに謎解きは苦手だーって人も安心で、しっかりとしたヒントが用意されています。私個人の感想としては、ヒントを見ればちゃんと解けるなって感じでした。

 

もしかしたら普段謎解きをしまくっている人達だと物足りなく感じるかもしれませんが、そこは「へっへっへっ、俺達にかかれば楽勝だぜ!」みたいな楽しみ方ができるので大丈夫だと思われます。

 

兎にも角にも謎解きが本当に素晴らしく、あれだけ楽しめてクリアファイルまで貰えてあのお値段はとてもお得だと思います。所要時間90分。とても楽しい時間でした。

 

ついでに四葉のボールペンも買ったので、しばらくは四葉ボールペンで色々書けそうです。嬉しい。

 

 

6月2日までしかやっていないので、迷っている人は是非行くことをオススメしますよ!

 

ぼくたちは勉強ができない111話、真冬先生がお母様のセリフを覚えていたのがただただ感慨深い(週刊少年ジャンプ感想/2019年25号)

  • ぼくたちは勉強ができない

 

今週は真冬先生回。今回出てきた不動産会社名が「矢羽井不動産」でしたが、本当にヤバイところでしたね。いやまあこのネーミングセンスも十分ヤバいんですが、まさかぼく勉世界でオカルトを目にすることになるとは思いませんでしたよ……。

 

先週の予告には「桐須先生の新居探しに成幸も同行するが……」と書かれていて、「いつの間に二人は新婚になったんだ?」とか思ったもんですが、いざ新居探しが始まるとやはりラブラブしていて本当に新婚って感じでしたね。

 

今回はやっぱり、年上な真冬先生ならではの良さがすごく詰まっていたと思います。他のヒロインズでは出せない空気感が真冬先生にはあるんですよね。

 

部屋の内検を淡々としながら、そのコツについて成幸君に語るシーンなんかはやっぱり真冬先生じゃなきゃできないでしょう。「なんだかんだで年上として張り切ってるんだろうな」と思うと大変ほほえましいです。この、一見淡々なやり取りに見えてよくよく考えると普通にイチャイチャしてる、という流れは好きです。

 

そして幽霊におびえる成幸君とそれに全く気が付かない真冬先生のコントもとても面白い。真冬先生、あんな状況で平然としていられるのは流石ですね。心霊現象にまったく動じてないのに成幸くんに抱き着かれたら動転するのも含めてとても良かったです。

 

 

そのうえで、やはり今週一番ツボだったシーンは幽霊にビビった成幸君が真冬先生に抱き着くシーンですね。

 

それまで淡々としていた真冬先生が真っ赤になりながら慌てふためくシーンもさることながら、そのあとの「駄目! お母さんの言葉を忘れたの!? 最低限! ちゃんと卒…ッ」というセリフが大変良い

 

こんな風に、迫られたと勘違いして慌てるのは真冬先生の伝統芸ですが、あのセリフにはグッときます。

 

確かにお母様は106話で「そういうのはせめて!! せめてしっかり卒業してからに…」と言ってます。言ってはいるんですが、このシーンはあまりにドタバタしてて「よっぽど意識していないとこの言葉は記憶に残らない」はずなんですよね。

 

お母様のセリフがいつ出たかというと、真冬先生が家庭訪問をしている時、さらに言うなら成幸くんが「教育大学に行きたい」ということを親に告白するシーンにおいてです。普通なら成幸君の告白に意識が引っ張られて忘れます。ついでに言うならば、その後も「お父様の遺産があった」「唐突にほかのヒロインズが現れた」と怒涛の展開があったわけです。これらを踏まえても「よほど意識しなければ記憶に残らない」と言ってもいいでしょう。

 

しかし真冬先生はそんなお母様のセリフをしっかり覚えていた、ということがあのセリフからわかります。そのうえで、さらに突っ込むなら、真冬先生にとって成幸君を拒む理由はもう「卒業していないこと」しかない訳です。真冬先生の中で成幸君の存在が大きくなりすぎているということがよくわかります。

 

本当に感慨深い。最初のころは「10年早い」とか言っていた真冬先生が今は「(気持ち的には今でも大丈夫なんだけど、教師と生徒だから)数か月早い」と無意識に考えてしまうまで来たわけですよ。

 

そのうえで、お風呂に入りながら成幸君と入ることを妄想している真冬先生。今は「教師と生徒である」ということで自分の気持ちにブレーキをかけていますが、成幸君が卒業した後ならばもう自分の気持ちに向き合うしかなくなることでしょう。そうなったときに真冬先生がどういう形で自分の気持ちと折り合いをつけるのか、それが今から楽しみです。

 

そもそも真冬先生は「恋愛みたいな普通のこと」を捨ててスケートをしてきた人間なわけですから、こう「気持ちは認めたけどどうしたらいいかわからない」みたいな展開になるのも魅力的ですね。

 

獄丁ヒグマ、打ち切りの理由を3つ考える(週刊少年ジャンプ感想/2019年24号②)

獄丁ヒグマが今週号で終わりましたね。

 

私はこの作品はすごく「惜しい」作品だったと思います。少なくとも私は最後まである程度好きでした。(昨今の打ち切り作品で言うならば、君を侵略せよ!の次くらいに好きです)

 

やっぱり最終話直前のヒグマの過去話はすごく良かったと思います。理想を抱いていた小さな少年が、その理想を壊され、現実に打ちのめされた後にもう一度立ち上がるストーリーは胸を打ちましたし、演出も良かったと思います。

 

ただ、その最終話直前以外の部分がとにかくつまらなかった。正直最初の三話と最後の数話以外は読んでいても目が滑ることが多かったですし、中だるみがとにかくひどかったと思います。

 

それなので、打ち切られたことそのものは仕方なかったと思っています。が、それでも最後数話は面白かったと思いますし、それも含めて「惜しい」作品だったかなと思います。

 

個人的に、ヒグマの「よくなかったところ」は以下の3点にあると思います。

 

①バトルがとにかくつまらなかった

②主人公の魅力が分かりづらい

②主人公の「目的」と「信念」を描くのが遅かった

 

 

①バトルがとにかくつまらなかった

 

これが個人的にかなり大きかったと思います。ヒグマの過去編は面白いと言いましたが、最後の赤鋼との戦闘は正直に言うとつまらなかったです。

 

何故つまらなかったのかを他作品と比べながら考えてみたのですが、おそらく「主人公能力のコンセプト化」を行っていなかったことが一つ大きな要因だと考えられます。

 

「主人公能力のコンセプト化」とはすなわち、「主人公のどこがすごいのかを明確にすること」とも言い換えられます。

 

例えば、私が常々少年漫画の教科書だと思っているドクターストーンでは「主人公は科学知識が凄い」と明確に定められています。暗殺教室だと「スピードがすごい」ですね。

 

バトル漫画で言うならば、ブラッククローバーは「身体能力と反魔力、あきらめない心」ですし、鬼滅の刃は「呼吸による身体能力と鬼の不死性を無効化する刀」です。呪術廻戦だと「素の身体スペック」ですね。

 

これらの漫画では、繰り返し主人公の「どこがすごいか」を描写し続けています。実際に戦っているところで見せたり、周囲の人物も「あれがすごい」とセリフやリアクションで見せたりします。

 

これがあると、単純にバトルにメリハリが生まれます。駆け引きも生まれます。そして、バトルで「何の活躍を見ればいいか」が明確に分かりやすくなり、バトルを見る楽しさが生まれます。

 

が、それがヒグマにはなかった。

 

正直主人公の能力が何だったのか、どこがすごかったのかは未だにわかってません。なんとなく「剣に変形する手と瞬間移動と腕がいっぱい」くらいしかわかりません。これではバトルで「何の活躍を見ればいいのか」がまるで分らなくなってます。

 

例えば、「ヒグマはあの13の腕を持っている。その能力は多岐にわたる。その多様性こそが奴の武器だ」みたいに言われていれば、敵が「多様性へ対処する方法を考える」という形で駆け引きが生まれるようなことがあったのではないかと思ってます。(まあ言うだけなら簡単なんですけどね)

 

 

②主人公の魅力が分かりづらい

 

これも、①とつながっているんですが、「主人公の能力のコンセプト化」はそのまま「主人公のどこに憧れるか」を明確にします。

 

ぶっちゃけて言うならば、人は誰しも「憧れる人物になりたい」んです。千空みたいに科学知識で人助けをしたいし、アスタみたく馬鹿にされながらもあきらめない心で這い上がりたいんです。これを叶えてくれるのが「感情移入」です。

 

だからこそ、感情移入の対象に「何か憧れる部分がある」ことは非常に大切なんです。

 

よく欲望に負けて闇の力に手を染めたキャラが叩かれるのも、「感情移入の先としてふさわしくない」からだと考えるとしっくりきます。(私はそういうキャラ好きですけど)

 

だからこそ、「コンセプト化」されていなくて「どこに憧れればいいのか」がわからなかったヒグマは厳しい戦いを強いられたのでしょう。

 

 

③主人公の目的と信念を描くのが遅かった

 

個人的に思うことは、ヒグマは過去編を最初にやればよかったんじゃないかということですね。

 

少年漫画では「目的」と「信念」は非常に大切で、これがうまく書けていないとすっころびます。しかもやっかいなのが、「信念」と深くリンクした「目的」じゃないと意味がないということです。

 

例えば、結構前に打ち切られた田中は、主人公の目的が「唐突に出てきたやつに押し付けられたもの」でしかなかったので面白くないものでした。そうではなく、例えば千空の「科学への信念」とそれに基づいた「科学で全人類を救う」という目的や、炭治郎の「家族愛」とそれに基づいた「妹を人間に戻す」という目的のような、そのキャラクターのパーソナリティと結びついた心の底からの目的が少年漫画には必要です。

 

そして何より、これは読者が物語に入るうえで重要な「芯」となるものなので、1話に片鱗だけでも描写しとかないとキツい。そうしないと読者が物語に入れなくなります。

 

が、ヒグマにおいてそれが描写され始めたのは過去編が始まった時。もうあのころには打ち切りが決まっていたでしょうし、正直遅いと言わざるを得ません。

 

ネオレーションもそうでしたが、特に一話で別の人間を視点に持ってくるやり方も相まって「主人公がどういう信念を持っているのか」「主人公がどんな目的を持っているのか」が見えなかったので、本当にただ人を助ける物語にしか見えなかったのは本当によくなかった。

 

そして、主人公がどういう理念をもって動いているのかが分からなかったので、我々読者は「ヒグマがどういう人物か」を知る機会が極めて少なかった。そして、知りもしない人物を好きになることはないというわけです。

 

ただ、最終話を通して過去が明らかになると、「どういう信念を持っているのか」「どういう目的があるのか」が明確になって、ヒグマがかなり魅力的なキャラクターになってました。だからこそ、やはり「この過去編を最初にやっておけば……」という思いを抱かざるを得ないです。

 

 

以上3点、私が思うヒグマの打ち切りの理由です。

 

本当に最後の過去編は面白かったと思うので、ぜひ本誌でもう一度帆上先生の作品を読みたいと思っています。帆上先生、お疲れさまでした。

 

……あとちょっと余談ですが、「人の内面、寂しさを描く」という作風が、人気の高い「鬼滅の刃」と被っていたのも結構な不運だとは思います。正直中だるみしている間は「劣化鬼滅って感じだ……」って思ってましたし。同時期に作風のかぶる人気作があるというのもこの作品にとっての向かい風になっていたのかもしれません。

 

 

僕たちは勉強ができない110話、あしゅみー先輩ルート完結。彼女が前を向けるようになって本当に良かった(週刊少年ジャンプ感想/2019年24号)

 

先々週、唐突に先輩をお姫様抱っこでベッドに寝かせるという達人技をやってのけた成幸君ですが、その目的は「あしゅみー先輩の夢の原点を見つけること」だったんですね。

 

まさかお母様のあのセリフがヒントになっているとは思わなかったよ……。流石のあしゅみー先輩も「何急にわけわかんねー事」ってなりますよ。読者もそう思ってました。

 

でも状況が呑み込めずにドキドキし続けてるあしゅみー先輩はやたら可愛いかったですね。

 

そして、そこからの成幸君カウンセリングはすごく良かったですね。

 

いきなりお母様の話をするのでもなく、診療所がなくなっても未来があるという話をするのでもなく、まずあしゅみー先輩の原点をきちんと再認識させたのが特によかったなと思いました。流石成幸君。彼のこういう丁寧さはすごく好感が持てます。

 

そして、あしゅみー先輩の「診療所を継ぎたい」という気持ちの影に隠れた「患者さんのための医者になる」という本当の原点をしっかりと認識させたのは流石。

 

そのうえで、「診療所」という場所から離れつつも「心」を受け継いでいるお母様の話や、あしゅみー先輩自身がしっかりと人々を笑顔にしていることを伝えるというのは本当に良かったです。

 

これらの説得は、ちゃんとした説得力を持って「夢は終わらない」ということをあしゅみー先輩に伝えてましたね。あまりにも的確な説得。本当に流石は我らが主人公の成幸君。

 

本当にずっと悲痛な状況だったあしゅみー先輩がしっかりと前を向き、けじめをつけるように「診療所閉院」の張り紙を張ることができるようになって本当に良かったです。

 

診療所が終わってしまうことに「寂しさ」を感じつつ、それをちゃんと言葉に出しながら前を向いて歩けるようになった彼女からは成長を感じますね。本当に良かった。

 

そしてまた、それと同時に成幸君とあしゅみー先輩の関係にも変化が。ついにあしゅみー先輩のからかいは次の段階に。今までは「言葉」だけでしたが、今度は本当にキスをするというパワーアップぶり。これからはより進化した二人の掛け合いが見れそうですごく楽しみです。

 

……ところで、キスマークに成幸君が気付かずに予備校に行ったらまた一波乱ありそうだなって思ったんですけど、どうなるんでしょうね?

 

 

後、今回のあしゅみー先輩個別ルートで地味に良かったなと思うのがお父様とお母様ですね。

 

あしゅみー先輩のお父様、すごく成幸君に似てるんですよね。自分よりも他人を大切にするところとかが特に。だからこそ、やっぱり成幸君のことが好きな私はお父様のことも好きになったんでしょう。

 

あしゅみー先輩が成幸君に惹かれたのも、もしかしたらずっと背中を追っていたお父様の姿を成幸君に見たからなのかな、とか思いました。まあそんな描写はないんで妄想でしかないですが。

 

そして何より、お父様とお母様の関係性がすごく良かった。お互い離れつつも根っこの部分でつながっている関係というのがとても巧みに描かれていた感じがします。

 

あの二人、見た目はどう見ても親子にしか見えないし、一緒に暮らしてもいない。それにもかかわらず、今回成幸君とあしゅみー先輩が話しているところを陰ながら二人そろって見守っていたり、お互いに同じ信念をもっていたりと、しっかりとした繋がりがある。

 

文乃の超絶不器用お父様と言い、今回のあしゅみー先輩の両親と言い、ヒロインとその家族のお話が描かれていくのもぼく勉の魅力の一つだと改めて思いました。親の皆さん本当にキャラがキレッキレに立っててすごく良いです。

 

あとちょっと思ったのが、今回こうやって「離れながらも繋がっている」関係性が肯定的に描かれていたことで、うるかルートになった場合のうるかと成幸の関係は、あしゅみー先輩の父母みたいな関係になるのかなと思いました

 

うるかは海外に留学して成幸と離れ離れになりますし、水泳で活躍するなら一緒にいられる時間も少ないでしょう。そんな中で、お互いにお互いの存在を心にとどめながら別々の場所で戦い続けるという終わり方も、肯定的に描かれそうだなと思いました。

 

 

ところで、来週の予告が「桐須先生の新居探しに成幸も同行するが……?」ってなってて、もはややっていることが完全に新婚なんですけどいつのまに先生ルート確定したんですか???

 

ぼくたちは勉強ができない109話・あしゅみー先輩の希望はお医者さんごっこにあると思う(週刊少年ジャンプ感想/2019年22.23合併号)

 

ぼくたちは勉強ができない

 

今週のぼく勉はしょっぱなから飛ばしてくれますね。

 

まずお父様がカッコいい。「互いに為すべき事を為すべきだ」とか日常生活ではまず使わないだろうセリフを大真面目に言うあたりが本当にかっこいい。

 

確かにこんなお父様がいたら憧れるだろうなと思うし、小美浪先輩が診療所を志す動機としてすごく納得できる良い過去回想でしたね。

 

そのうえで、「このしんりょうじょは あしゅみがまもるから!」ってところがすごく心に来ました。これだけ小さい頃の記憶なのに未だに残っているということは、それだけ彼女にとって大きな気持ちだったんでしょうし、実際彼女の原点はそこなんでしょう

 

それだけ自分の中に根差したものが突然消え去ったら、それはもう生きる気力をすべて失ってもおかしくないくらいですよね。むしろああやってメイドカフェ行ったり予備校行ったりできてるあしゅみー先輩すごいな……。

 

 

でも、こんな風に絶望しているあしゅみー先輩ですけど、個人的に希望だなーと思ったのが成幸君の提案した「お医者さんごっこ」なんですよね

 

メイドカフェでお客さんを相手に診察をして、彼らの些細な変化に気づきながら心のこもった診察をしていくあしゅみー先輩。それは彼女がかつて憧れていたお父様の姿にそっくりで、実際それをできた彼女はすごく満たされた表情をしてました。

 

あしゅみー先輩も「思いの他な、楽しかったんだ」と言ってましたし、あの瞬間だけでも「自分が目指していた姿」になれたってことなんでしょう。

 

今回彼女が「診察をしていた場所」は、「小美浪診療所」ではなかったじゃないですか。それでも、彼女は自分が診察する姿と、診察した人たちの姿を見ながら、そこに「小美浪診療所」を重ねることができたわけです。

 

だからこそ、今まで「小美浪診療所を継ぐ」ことを目指していた彼女にも、別の道があるんじゃないかと思うんです。物理的に診療所を継ぐことができなかったとしても、お父様の「患者のための存在になりたい」という意思を継ぐこと自体はできるんじゃないかな、と。

 

診療所を続けていくという選択肢は、お父様の「患者のためになる存在になる」という思いと反してしまう以上、例えば「大きな病院がやたらと対応が悪かった」みたいな新しい事実が出てこないと難しいなと思います。

 

そうなってくると、やっぱり「意思を継ぐ」といった形に落ち着くんじゃないかとは思いました。しかし結局のところあしゅみー先輩が自身が納得できるかどうかが一番大事なところなので成幸君に頑張ってほしいものです。

 

今回のあしゅみー先輩の話は、成幸君の恩返し的な話でもあるんですよね。自分が夢を持つきっかけをつくってくれた人の一人が、夢を失ってしまったというお話。だからこそ、やっぱり彼にはあしゅみー先輩を悲しみから救ってほしいです。

 

あと、今週グッと来たのが、あしゅみー先輩が自分の胸に聴診器を当てながら「あたしもだ」と成幸君に自分の心音を聞かせるシーン

 

あしゅみー先輩のお話は、普段はからかっていて上の立場にいるあしゅみー先輩が、外的要因(げっ歯類とか)によって、成幸君の下の立場に来るっていうのが基本形でした。

 

あしゅみー先輩は先輩として見栄を張るので、「見栄を張らない小美浪あすみ」は外的要因によって顔を出すのが基本なんですよね。

 

それがまさか、こうやって自分から成幸に「見栄を張らない気持ち」を吐露することになるとは。「見栄をはる先輩」としてのあしゅみー先輩ではなく、等身大の小美浪あすみとして成幸に接するようになったってのがもうめちゃくちゃ感慨深くて驚きました。

 

普段誰に対しても見栄を張るあしゅみー先輩が、ついに成幸君に対して見栄を張らなくなった。この事実からは、本当に成幸君が「特別な人」になったんだなと思えますね。

 

こうなってくると「見栄の関係」である「嘘の彼氏彼女」にも何らかの変化が起こってくるかもしれないですね。

 

 

何にせよ、この引きで二週間待つのはつらいので早く二週間後来てくれーって感じですね。

 

はたして成幸君はあしゅみー先輩を診療台に寝かせて何をするというのか。楽しみですね。

 

 

呪術廻戦56話感想・受胎九相図さんは喋れるだけで随分と不気味さが消えてしまうな(週刊少年ジャンプ感想/2019年21号)

 

呪術廻戦、平成最後の巻頭カラーおめでとうございます!

 

呪術廻戦

 

先週のビニール紐はやはり飛ぶためのものだったのか……。虎杖以外にはできない恐ろしい調査方法だ……。

 

しかし、「川や境界を跨ぐ彼岸へ渡る行為は呪術的に大きな意味を持つ」とかが出てくると一気に漫画の雰囲気が変わりますね

 

まるでオカルトゲームみたいな雰囲気。オカルト的事件の被害者がいて、その被害者周辺に聞き込みをすることで徐々に真相が明らかになっていく……といった過程もあって完全にその手のゲームみたいな雰囲気だ。それこそまんまゲームに使えそう。

 

こうやってちゃんと「呪いのオカルト的側面」が描かれるのは、それこそ一話以来なのではって感じなので逆に新鮮ですね。主人公陣営が「オカルトに対処できる力」を持っている場合のホラーって感じですごく良かったです

 

 

あと、私は呪術廻戦の魅力の一つに「登場人物が持っている世界観に関する知識を読者に違和感なく表現している」というのがあると思っていて、そういう意味で良い回だったな、と。

 

例えば今回、伏黒くんが当然のように「内側から術式が発動するタイプなら守っていても意味がない」と思考してますけど、これらの情報を読者は知らないわけじゃないですか。こういった新しい情報を、登場人物の思考・ちょっとしたセリフ・行動で表現するのがやたらめったら巧いんですよね。

 

世界観の説明って、他の漫画だとどうしても違和感があったり説明になったりしてしまうところが、呪術廻戦だとすごくすんなりと読めてしまう。キャラクターが「その世界に生きる人物」として違和感がない行動をしつつ世界観を魅せていく。そういうのがめちゃくちゃ巧い漫画なので、これからもちょくちょくこういう場面があると嬉しいです。いやまあ多分あると思いますけど。

 

 

そして最後に、今回なんだかんだで一番ツボったのが呪胎九相図さん。

 

先週の引きや、今週のカラーページであれだけ不気味な雰囲気を醸し出していたというのに、いざ虎杖たちの前に現れてみたら「なんだぁ?」を連呼する変な生命体みたいになってるのが面白かったです。

 

1ページで同じセリフが連続するとやたらと目につきますね。ずっと「なんだぁ?」って言ってるように見えてしまう。果たしてこれが芥見先生の狙いなのかはわからないですけど、ちょっとツボってしまった。おまえ喋れるのか

 

いやまあ特級だし、話せるのはなにもおかしくないんですよ。でも何故かめちゃくちゃ違和感あるので、なんでだろうと考えてみたんですよ。

 

そうしたら、今まで出てきた「コミュニケーションをとれる呪霊」って、全員シルエットが人間に近かったんですよね。多分特級呪霊たちって結構シルエットが人間に近くて(知性を持つほど人型に近づくのかも)、見た目だけで言うなら受胎九相図は一級呪霊とかのほうが近い感じなんですよね。

 

だから私は受胎九相図の見た目から、頭の中で彼(?)を一級呪霊と同じカテゴライズに入れてたんですよ。そうしたら、そんな奴が唐突に喋りだすし、「なんだぁ?」とか連呼してるし、「遊んでくれるのか?」とかちょっと嬉しそうに言うしでやたらめったら違和感強かったんですよね。いや、本当に話せるってだけで一気に不気味さが消え去ってしまったよ……。変な生命体にしか見えない。

 

もしかしたら、こいつがこの見た目なのは宿主に呪術の才能がなかったせいであんまりスペックを発揮できていないから、とかかもしれないですけど。そうだったらごめんね……。

 

 

まあでも、こいつが来たってことは今回のことも夏油グループが関わってるんでしょうね。被害者が橋に来たのが結構昔なのに動き出したのが今更っていうのもすごく違和感ありますし。津美紀さんが関わってるということは伏黒あたりが狙いなんですかね?